タクシードライバーの平均年収は?効率よく収入を得る働き方を紹介
以前より働きやすい環境にあるタクシードライバーは、転職先としても人気のある職業です。
どのくらいの年収が得られるのか気になったことはありませんか?
そこで本記事では、タクシードライバーの平均年収や効率よく収入を得るための働き方を紹介します。
ドライバージャーナルコラム編集部
配送・旅客ドライバー専門の求人サイトの「ドライバージャーナル」が運営する業界研究コラム「ドライバージャーナルコラム」の編集部です。ドライバー業界で働く際に必要な免許・資格から転職事情までありとあらゆる情報を発信しています。
タクシードライバーの仕事内容
タクシードライバーの主な仕事は「お客さんを車に乗せて目的地まで送り届けること」です。
安全面に細心の注意を払って運転することはもちろん、地理に詳しければ仕事もしやすくなるでしょう。
また、乗客と円滑にコミュニケーションがとれることも重要です。
タクシーの運転のほかにも、次のような業務があります。
- 乗車前点検・給油
- 車両の清掃
- 料金メーターの点検
- 運賃の受け取り
- 乗務記録の記入
1つずつ詳しく見ていきましょう。
乗車前点検・給油
運行を開始する前に、タイヤ、エンジン、オイル量、ワイパー、ライトなど、異常がないかしっかりと点検を行い、ガソリンが減っていれば給油します。
車両の清掃
お客さんが乗車する前、降車した後は車両の中と外を清掃し、乗客が気持ちよく利用できるよう心がけます。
必要があれば除菌作業も合わせて行います。
料金メーターの点検
タクシーの利用料金は、地域や会社によって様々ですが、基本的には乗客が利用した距離で金額が加算されていく仕組みになっています。
料金メーターが誤作動していると、お互いに正確な料金が判断しにくくなるため、事前に正しく作動しているか点検しておくことが大切です。
運賃の受け取り
料金メーターに表示された運賃を受け取ります。
現金以外の決済方法は会社によって異なりますが、クレジットカード、電子マネー、アプリ決済、タクシーチケットなど、設定されている全ての支払い方法に対応できるようにしておく必要があります。
乗務記録の記入
お客さんの利用ごとに、その詳細情報を乗務記録に記入します。
乗務記録には主に、走行距離、キロ数、乗降時刻、人数、運賃などを記録します。
タクシードライバーの平均年収は?
タクシードライバーの令和4年度の平均年収は、全国的にみて約361万円、月給にすると30万円程度が相場です。
ただ、平均と言えども個人差や地域差があり、年収幅も263〜740万円と幅広くなっています。
例えば、令和4年度では、平均年収がもっとも高かった東京都ともっとも低かった茨城県との差は、約189万円と大きく差があるのが現状です。
中には、働き方や働くエリアの工夫などから、1,000万円ほどの高収入を得ているタクシードライバーもいます。
※参考:一般財団法人全国ハイヤー・タクシー連合会/タクシー運転者賃金・労働時間の現況
タクシードライバーの仕事で高収入を得るためには?
タクシードライバーの仕事でより高収入を得たいのであれば、働き方に工夫が必要です。
ポイントは次の3つです。
- 給与形態
- 勤務体制
- 営業エリア
1つずつ具体的に見ていきましょう。
給与形態
タクシードライバーの給与は、一般的な企業と異なり歩合制を基本とし、大きく分けて3タイプの給与形態があります。
- A型賃金:固定給+歩合給+賞与
- B型賃金:完全歩合制
- AB型賃金:固定給+賞与(歩合給)
より高収入を得られやすいのは、B型賃金です。
A型賃金
固定給に、会社が定めた売り上げを超えた分の歩合が加えられる給与体系で、これに賞与が足されることもあります。
固定給があるため、初めての方でも安心して仕事が始められるのがメリットです。
売り上げを出しても歩合率が低いため、どんどん収入をアップしたい方には不向きでしょう。
ただ、このタイプの給与形態を取り入れているタクシー会社は少なくなってきています。
B型賃金
現在もっとも多く取り入れられている給与形態がこちらのB型賃金。
シンプルな完全歩合制で、経験者や高収入を得たい方におすすめです。
歩合率が高く、売り上げを出した分だけ給与として反映されるため、やりがいにも繋がります。
ただ、売り上げが安定しない場合もあり、リスクとも背中合わせとなるシステムです。
常に一定以上の売り上げが出せるのであれば、B型賃金がもっとも高収入を得られるでしょう。
AB型賃金
A型とB型をミックスしたものがAB型賃金。
B型賃金をベースとしていますが、異なっているところは、歩合の一部がその月の売り上げにならず賞与として積み立てられ、年3回に分割して支給される点です。
貯金が苦手な方にとっては好都合なうえ、会社側も社会保険料の負担を減らすことができます。
また、固定給があり、A型賃金の場合よりも歩合率も高くなっているのも特徴です。
勤務形態
タクシードライバーの勤務形態には、次の3つがあります。
- 昼日勤:朝〜夕方までの8時間勤務
- 夜日勤:夕方〜深夜までの8時間勤務
- 隔日勤務:朝〜深夜までの17時間勤務
この中でも、高収入を目指すのであれば「隔日勤務」がおすすめです。
隔日勤務は、通常の勤務の2日分をまとめて働いて次の日は休む、という勤務スタイルとなっています。
では、上記の3つの勤務形態の特徴を1つずつ見てみましょう。
昼日勤
朝〜夕方までの勤務で、一般的な他業種と同じ生活リズムで働けるのが特徴です。
日中の業務は女性にも人気がありますが、夕方近くに乗車したお客さんの都合などで残業となることもあります。
夜日勤
夜型の勤務先から転職してきた方や、夜間の時間帯を仕事に当てたい方におすすめなのが夜日勤です。
深夜割増料金が加算されるうえ、深夜の利用者は長距離移動が多いこともあり効率よく収入を得られます。
隔日勤務
2日分の勤務を一度に行う形態で、大都市圏では主流となっているスタイルです。
勤務時間が長い分きつい仕事に見えるかもしれませんが、1ヶ月の半分は休日になるため、昼日勤や夜日勤と比較しても労働時間はほとんど同じです。
隔日勤務のメリットは、夜日勤でも得られる深夜割増料金に加え、早朝の時間帯の割増料金を得られることです。
特に、終電後は、飲み会帰りのタクシー利用者が増える稼ぎ時の時間帯となり、多くの顧客を得られるでしょう。
夜勤に慣れている方は、隔日勤務のシフトの中でも、もっとも効率のよい深夜〜早朝に力を入れてフル活動すると高収入を目指せます。
3つの勤務体制を紹介しましたが、会社によって他のシフト体制も用意されています。
例えば、女性や高齢者に都合のよい短時間勤務を設定しているところもあり、地域によっては事業所に待機する、車庫待ちと呼ばれる勤務もあります。
高収入にこだわりすぎず、自分に合ったシフト体制を実施している会社を選ぶことも大切です。
営業エリア
タクシードライバーとして働く営業エリアは、収入に大きく影響してくるため大切なポイントです。
タクシードライバーは、所属している会社の営業エリア内で利用者をピックアップする決まりがあり、営業エリア外で利用者を乗せるのは禁止です。
そのため、勤務するタクシー会社を選ぶ際には、タクシーを必要とする人がたくさん集まるエリアを含む営業所を持つタクシー会社を選ぶようにしましょう。
例えば、観光地周辺、駅や空港、ホテル周辺などは、利用者が多いエリアです。
営業エリアを選ぶことで、より多くの利用者を送迎しやすくなり、収入アップに繋げることができます。
タクシードライバーに必要な資格・素質
タクシードライバーは乗客を運ぶ仕事であるため「普通自動車第二種免許」の取得は必須です。
しかし、最近では、人手不足なこともあり未経験者OKの求人募集が目立ちます。
募集時には、第二種免許を持っていなくても入社できる会社がほとんどで、入社後に会社のサポートを受けながら免許を取得することが多いです。
タクシードライバーに向いている人
タクシードライバーに向いている人は、まず何よりも運転が好きであることです。
運転好きであれば楽しく働くことができ、長時間の運転でも比較的苦にすることなく務められるでしょう。
また、運転がメインといっても、タクシードライバーは接客業です。
タクシーを利用するお客さんが気持ちよく目的地まで移動できるよう、それぞれのお客さんに合わせた気遣いと会話、言葉遣いや態度など、思いやりも含めたマナーを心得ていることが望まれます。
まとめ
いかがでしたか?
タクシードライバーの平均年収や、効率よく収入を得る働き方を紹介しました。
本記事のポイントをまとめると次のとおりです。
- タクシードライバーの主な仕事は、お客さんを車に乗せて目的地まで送り届けること
- 運転の他にも「乗車前点検・給油」「車両の清掃」「料金メーターの点検」「運賃の受け取り」などがある
- タクシードライバーの令和4年度の平均年収は、全国的にみて約361万円
- 「給与形態」「勤務体制」「営業エリア」の3つをチェック
- より多くの収入を得たいのであれば「完全歩合制」の給与形態のタクシー会社を選ぶとよい
- 「隔日勤務」で働けば効率的に収入を得やすい
- タクシーを必要とする人がたくさん集まるエリアを担当しているタクシー会社を選ぶと収入アップに繋がる
タクシードライバーの仕事は、基本的に努力した分だけ収入を得られるやりがいのある職業です。
ただ、収入面だけにこだわらず、自分の素質やライフスタイルに合ったタクシー会社を見つけることも大切です。
働きやすい環境でタクシードライバーとしての素質を磨き、安定した収入を得られるよう努力しましょう!
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