タンクローリーの仕事内容を解説!将来的に仕事がなくなるって本当?

タンクローリーの仕事内容を解説!将来的に仕事がなくなるって本当?

タンクローリードライバーの仕事に興味をもち転職を考えている方の中に、「ドライバーの仕事はAIでなくなる」という噂に不安を抱いている方もいるのではないでしょうか。

結論から言えば、タンクローリードライバーの仕事がすぐになくなることはないでしょう。むしろそのタンクローリーという仕事の専門性から、将来的にも仕事は安定していると予想できます。

その理由について、タンクローリーの仕事内容やその専門性に触れつつ、詳しく解説していきます。

本記事でわかること

  • タンクローリーの仕事内容
  • タンクローリーの仕事がAI時代にもなくならない理由
  • タンクローリードライバーが安定して高収入を得られる理由
この記事を書いた人

ドライバージャーナルコラム編集部
配送・旅客ドライバー専門の求人サイトの「ドライバージャーナル」が運営する業界研究コラム「ドライバージャーナルコラム」の編集部です。ドライバー業界で働く際に必要な免許・資格から転職事情までありとあらゆる情報を発信しています。

目次

タンクローリードライバーの仕事とは?|輸送物の種類と仕事の特徴

タンクローリードライバーの仕事とは?輸送物の種類と仕事の特徴

タンクローリーの仕事と聞いてパッとイメージできるのはガソリンの輸送ではないでしょうか。実はタンクローリーで運ぶものはガソリン以外にも、ガスや薬品などの危険物から飲料まで多岐にわたります。

まずはタンクローリードライバーの具体的な仕事内容について解説します。

石油系ローリー(ガソリン・灯油)

主にガソリンスタンドや工場、家庭などにガソリン、軽油、灯油、重油などを配送します。

製油所や油槽所から末端の販売店・消費地への供給という、確立されたサプライチェーンを担っており、定まったルートやエリアを回るルート配送が中心です。

未経験者でも比較的始めやすい分野ですが、輸送には主に危険物取扱者乙種第4類の資格が必要です。

高圧ガス・LPガスローリー

酸素、窒素、水素、アセチレン、液化天然ガス(LNG)、LPガスなど、高い圧力をかけた状態で運搬が義務付けられている特殊なガスを輸送します。

高圧ガス保安法」に基づき、高圧ガスの運搬には高圧ガス移動監視者の資格保有者による厳格な監視・保安措置が義務付けられており、高い専門性が必要です。

輸送には高圧ガス移動監視者の資格が必須であり、他の分野と比較して輸送の難易度と専門性が高いため、高収入につながりやすい傾向があります。

ケミカルローリー(化学品)

工業原料となる化学薬品や樹脂などを工場間や港湾から工場へ輸送します。

毒劇物を含む特定の危険物を扱うことが多く、荷主からの要求水準が非常に高いのが特徴です。

化学品輸送は、「毒物及び劇物取締法」や「消防法」など複数の法規制が絡む上、「コンタミネーション(混合・汚染)」を防止することが極めて重要になります。

荷主である化学メーカーは安全管理と品質管理能力を重視して実績のある専門業者に委託することが多いです。高い管理能力が求められる代わりに安定した需要が見込めるため、結果的に給与水準も高くなります。

非危険物ローリー

主に食品(牛乳、食用油、糖液など)やセメントの原料などの非危険物を輸送します。

危険物取扱者等の資格は不要ですが、その輸送物に特化した衛生管理や品質管理の知識が求められる場合がある点には注意が必要です。

例えば牛乳輸送では、「食品衛生法」に基づき、荷台の洗浄・消毒が厳格に義務付けられており、衛生管理と温度管理が非常に重要です。これらを遵守することは仕事の基本となります。

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タンクローリーと一般的なトラックの違い

タンクローリーと一般的なトラックの違いについて

タンクローリードライバーの仕事と一般のトラックドライバーの仕事にはどのような違いがあるのでしょうか。詳しく解説します。

積み下ろし作業

一般的なトラックとの大きな違いは、荷物を手で積み降ろす手積み・手降ろし作業が一切ないことです。

主な輸送物が液体であるタンクローリーは、車両に備え付けられたポンプやコンプレッサー、ホースなどを使い、機械的な操作で液体を移送します。その特性上、手動による積み降ろしは不可能であり、肉体的な負担が少ないことがタンクローリードライバーの仕事の大きな特徴です。

安全管理と運行

危険物や高圧ガスといった人命や環境に大きな影響を及ぼす特殊な物品を運ぶため、通常のトラックよりもすべての面で極めて厳格な安全管理が求められます。

危険物や高圧ガスの輸送は、万が一の事故の際、広範囲に甚大な被害を及ぼすリスクがあるため、「消防法」や「高圧ガス保安法」といった法令に基づき、運行計画、車両点検、緊急時の対応など、あらゆる安全基準が通常の貨物輸送以上に厳格です。

運転の難易度

タンクローリーは重心が高く、積載物である液体が走行中にタンク内で揺れ動く「スロッシング(液面動揺)」という特性があるため、カーブやブレーキ時に車両が大きく振られやすく、高度な予測運転と丁寧なハンドル操作が要求されます。

スロッシングはタンクローリー特有の現象であり、特にタンクの中身が半分程度の時に揺れが激しくなり、車両の安定性に影響を与えます。これを制御するためには、経験と技術が必要であり、運転の難易度は一般のトラックよりも高いとされています。

AI時代にもタンクローリーの仕事がなくならない理由

AI時代にもタンクローリーの仕事がなくならない理由

冒頭でも触れた通り、「トラックドライバーの仕事が将来的になくなる」という噂もありますが、タンクローリードライバーに関しては、すぐすぐどうこうなるものではない、と言えるでしょう。

その理由について3つのポイントに絞って解説します。

厳密な法規制と専門知識

タンクローリードライバーの仕事がAIに代替されにくい最大の理由の一つは、その仕事に厳格な法規制と専門知識がセットになっている点です。

危険物や高圧ガスといった特殊な物品を運ぶ際、運転操作の技術だけでなく、積載物に関する知識万が一の際の緊急対応手順運行ルートの選定が法的に厳しく求められます。

危険物や高圧ガスの輸送では先に述べた通り、危険物取扱者や高圧ガス移動監視者などの専門資格保持者による立ち会いや監視が法によって義務付けられています。この法令上の規制があるため、技術が確立されても、無人での運行・荷役作業は法的に極めて困難であり、プロの人間による判断と責任が必須となります。

作業の複雑性

一般的なトラック輸送と異なり、積み降ろし作業の複雑性も、AIによる完全な代替を阻む大きな壁です。

タンクローリーの荷役作業は、ホースの接続・切り離し、バルブ操作、流量や圧力の監視、そして荷主の設備に合わせた精密な計量と注入を伴います。

配送先(工場、ガソリンスタンド、病院など)によって接続口の形状や設備、手順が異なるため、マニュアル化が難しく、その場その場での柔軟な判断と繊細な操作が求められます。

現状のAI・ロボット技術では、このような多様でデリケートな作業を人間並みの精度と安全意識をもって行うのは難しいと言わざるを得ません。

自動運転へのハードル|実用化に必要な「法規」と「費用」の壁

タンクローリーが全国で無人運転になるまでには、技術以外にも大きな壁が存在します。

国土交通省が推進する自動運転は、高速道路でのレベル4(限定された領域での完全自動運転)の実現が当面の目標です。

これは長距離幹線輸送が中心であり、一般道での複雑な移動や、荷役作業を含む業務の全工程をカバーするレベル5(完全運転自動化)の実現は、技術的にも法的にも相当な時間を要すると見込まれています。
参照:「自動運転の実現に向けた取り組みについて」国土交通省

特に、危険物を積載した車両の無人運転や無人荷役作業を認めるには、消防法や保安法の大規模な改正と厳格な安全基準の検証が必要であり、法的なハードルが極めて高いです。

費用面のハードルも高く、高度な自動化システムを搭載した場合の車両価格の高騰による費用対効果の悪さも、導入のスピードを鈍らせる要因となります。

将来的に高速道路走行などの長距離運送の需要が減少する可能性はありますが、タンクローリードライバーの仕事が数十年のうちになくなるようなことはないでしょう。

「仕事がなくなる」その噂の出どころは?

2013年、オックスフォード大学のフレイとオズボーンによる論文『雇用の未来(The Future of Employment)』において、 「AIやロボット技術によって、今後数十年で多くの仕事が自動化されるリスクがある」という説が提唱されたことが発端です。

これは「単純な運転操作」を基準としたものであり、「危険物の取扱・複雑な作業」を伴うタンクローリーの専門性は考慮されていないことが多いです。

その後2021年3月に国土交通省による、「高速道路におけるトラックの後続車無人隊列走行技術を実現しました」という報道で再度加熱したものと思われます。

タンクローリー運転手が高収入で安定する3つの理由

タンクローリードライバーが安定した高収入である3つの理由

タンクローリードライバーはドライバーの中でも安定した高収入を得ることができるため、人気の転職先でもあります。

なぜタンクローリードライバーは高収入で安定しているのか、その理由について解説します。

理由1|「専門資格」という参入障壁が給与を押し上げる

タンクローリードライバーが一般的なトラックドライバーよりも高収入になりやすい大きな要因は、資格による参入障壁の高さです。

タンクローリーの仕事は、大型免許に加え、「危険物取扱者(乙種4類)」や「高圧ガス移動監視者」などの国家資格が必須となることが多く、資格取得には時間と費用がかかります。そのため人材の確保が難しく、結果として企業は高い給与水準を設定せざるを得ません。

多くの企業では、これらの資格に対して月数千円~数万円の資格手当を支給しており、これが基本給に上乗せされるため、高収入になりやすいのです。

これらの資格は、危険物を扱う別職種への転職時にも有利に働くため、取得をお勧めします。

理由2|景気に左右されない「社会インフラ」を支える安定需要

タンクローリーの仕事の安定性は、その輸送品目が社会の基盤を支えていることにあります。

タンクローリーが運ぶのは、ガソリンや灯油といったエネルギー工場を動かす化学薬品病院で使用される医療用ガスなど、国民生活や基幹産業の維持に不可欠な物品ばかりです。

これらの需要は、景気の変動に関わらず一定量が求められるため、仕事量が安定しています。さらに、最終的な配送はタンクローリーでしか実現できないため、輸送需要が途絶えることがありません。

輸送の安定性・安全性が最優先されるため、大手元請け企業と長期的な専属契約を結んでいる運送会社が多く、これにより、企業は安定した収益を確保でき、それがドライバーの雇用の安定につながります。

理由3|「2024年問題」による待遇改善の追い風

業界全体が抱える「2024年問題」(働き方改革による残業規制)は、若手の転職者にとって大きな好機となっています。

2024年問題によってドライバーの労働時間が制限され、人手不足がさらに深刻化しています。

ドライバーの高齢化も進む中で、体力と将来性のある若手ドライバーは、どの企業にとっても喉から手が出るほど欲しい人材です。この人材獲得競争の激化により、企業は、基本給や賞与の引き上げ、休日数の増加、そして未経験者向けの資格取得支援制度の充実といった待遇改善を積極的に行っています。

このタイミングでの転職は、好条件の優良企業に滑り込み、安定したキャリアをスタートさせるチャンスでもあるでしょう。

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転職に成功するための具体的なアクションとは

転職に成功するための具体的なアクション

未経験からタンクローリードライバーに転職したいと思った時、どのような制度を利用して、どのような行動をすれば成功させやすいのか、ポイントを3つ絞って解説します。

資格取得支援制度の活用

未経験から高収入・安定のタンクローリードライバーを目指すなら、資格取得にかかる費用や時間を会社が負担してくれる「資格取得支援制度」の活用が成功への近道です。

タンクローリーの仕事は専門資格が必須ですが、未経験者にとって大型免許や危険物取扱者などの資格取得費用は大きな負担となります。

しかし、現在の運送業界は人手不足が深刻であり、企業は将来性のある人材を確保するため、入社後の資格取得を会社負担でサポートする制度を積極的に導入しています。

これにより、自己負担ゼロで必要な資格を取得し、すぐに専門職として働き始めることが可能です。

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高収入を狙うなら「高圧ガス・ケミカル」輸送を狙う

タンクローリー輸送は「石油」が有名ですが、より高い専門性が求められる「高圧ガス」や「ケミカル(化学品)」の輸送を扱う企業を狙うことが、高収入を実現するための重要な戦略となります。

ガソリンや灯油といった石油製品の輸送も安定していますが、さらに法規制が厳しく、取り扱いに高度な知識が求められる高圧ガスやケミカル輸送は、その分、ドライバーの市場価値が高く設定されているのです。

輸送の専門性が高く、参入できる企業も限られているため、給与水準も高くなる傾向があります。

最優先で取得すべき免許・資格

転職活動を始める前に、あるいは転職活動と並行して、以下の免許・資格を優先して取得することで、採用の可能性と入社後の待遇を大幅に向上させることができます。

最優先:大型自動車運転免許

タンクローリーの多くは車両総重量11トン以上の大型車に分類されるため必須です。場合によっては中型免許で運転できる車両もありますが、基本的には大型免許の取得を目指しましょう。

ただし、「資格取得支援制度」を利用して入社後に取得するという選択肢もあります。

次に優先:危険物取扱者 乙種第4類

ガソリン、軽油、灯油といった多くの石油製品が該当する引火性液体を扱うために必須となる国家資格です。

タンクローリー車はガソリンや灯油などの石油製品を運ぶことが多いため、取得しておくと業務の幅が広がり、この資格を持っているだけで「本気度」と「必要な専門知識の基礎」を企業にアピールできるでしょう。

余裕があるなら乙種第6類も取得しておくと、酸化性液体も運搬できるようになります。

余裕があれば:高圧ガス

高圧ガス移動監視者は、規定量以上の高圧ガスを積み、安全に運搬するために必要な国家資格です。

ガスやエネルギーの需要が高まる中、タンクローリーによるガス・エネルギー運搬は安定した需要があります。資格を持つことで、給与や待遇面での優遇も期待できるため、キャリアの選択肢が広がることでしょう。

余裕があれば:けん引免許

燃料やガスなどを大量に輸送するトレーラー型タンクローリーの運転に必要です。

けん引免許まで持っていると、さらに求人の選択肢が広がり、高待遇な企業への転職が可能になります。

応募する企業の主な輸送品目(石油、ガス、ケミカル)によって、必要な資格(乙種4類以外、高圧ガス移動監視者など)が変わります。事前に求人情報を確認し、ターゲットとする輸送分野に合わせて資格取得の計画を立てることが重要です。

各資格の詳細や取得方法・費用については別の記事でまとめていますので、興味がある方は併せてご確認ください。

タンクローリードライバーに関するよくある質問

タンクローリードライバーの仕事に関するよくある質問
未経験の30歳ですが、採用してもらえますか?

採用される可能性は高いです。

手不足の現状から、未経験でも資格取得を前提とした積極採用が増えています。30代は体力・記憶力ともに充実しており、企業にとって採用したい層といえるでしょう。

ただし、募集の意図によっては年齢制限をしている場合もあるため、内容を確認することをお勧めします。

将来的にEV(電気自動車)が普及したら、ガソリン輸送の仕事はなくなりますか?

徐々に需要が減る可能性はあります。

ただ、EV普及がどこまで本格化するかは現状では未知数ですし、完全になくなるとしても数十年かかるでしょう。

完全になくなった場合でも、その分「高圧ガス」「ケミカル」「食品」などの他の安定した輸送分野に移行できるのがタンクローリーの強みでもあります。

普通免許しか持っていません。大型免許は入社後に取れますか?

可能です。

大型免許や危険物取扱者の取得にかかる費用を会社が全額負担する「資格取得支援制度」を活用するとよいでしょう。

ただし、その制度を用意していない企業もありますし、応募資格の段階で大型免許が必須になっている場合は、事前に取得するか、他の企業を探すしかありません。

就業を検討している企業の条件をしっかり調べるようにしましょう。

人間関係のストレスはありますか?

一般的な職種に比べ大幅に少ないです。

入社したばかりの同乗研修や資格未所持でもない限り、基本的に一人での運転となります。社内にいる時間も少ないため、人間関係のストレスは圧倒的に少ないと言えるでしょう。

ただし、安全運転への並々ならぬ注意が必要であり、決められたスケジュール内に配送するため、時間に関するプレッシャーはあります。

タンクローリーの仕事は一般のトラックより給料が高いのは本当ですか?

本当です。

危険物などの専門的な資格と責任を伴うため、一般のトラックドライバーに比べ、平均年収は高くなる傾向があります。資格を取得すれば、さらに手当が加算されます。

タンクローリーの仕事はなくならない!後悔しないためのチャレンジを

タンクローリーの仕事はなくならない!後悔しないためのチャレンジを

タンクローリーの仕事内容とその専門性、「AIでタンクローリードライバーの仕事がなくなる」という噂への回答、高収入を得られる理由などを確認してきました。

危険物の輸送は法律と複雑な作業によって守られており、少なくともあなたが定年を迎えるまでの数十年間、専門資格を持ったタンクローリードライバーの仕事は、社会にとって不可欠な存在であり続けるでしょう。

しかし、「転職するなら今」がチャンスであることも事実です。2024年問題によるドライバー不足と、企業による若手確保の競争が激化している今こそ、未経験の転職でも高待遇や資格支援制度といった優遇を受けやすい「追い風」が吹いている状態でもあります。

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