
ダンプ運転手の平均年収は?給料事情と仕事内容を徹底解説!

ダンプ運転手と聞くと、「給料が安そう」「体力的にきつい仕事」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、実際には安定した需要があり、資格や経験次第で高収入を目指せる魅力的な職業でもあります。
また、体力的な負担が少なく、一人の時間が多いなど、他の職種にはないメリットも多く存在します。この記事では、ダンプ運転手の給料事情や仕事内容、さらにメリット・デメリットについて詳しく解説します。

ドライバージャーナルコラム編集部
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ダンプ運転手の給料事情を徹底解説!地域差と収入を上げるポイントとは?

ダンプ運転手の給料は、地域や経験、運転する車両の種類によって異なります。ここでは、平均的な月給・年収、地域による給与差、さらに収入を増やすためのポイントを解説します。
ダンプ運転手の平均月給
ダンプ運転手給料の全国平均は、年収420~447万円、月収約35万円~37万円程度です。都市部や需要の高い地域では、これ以上の収入を得られる場合もあります。 一方、地方では案件数が少ないため、収入がやや低めになることがあります。
以下の表では、全国の地域別にトラックドライバーの平均給与をまとめました。給与の相場を把握し、より条件の良い職場を選ぶ参考にしてください。
地域 | 平均月収(円) | 備考 |
北海道 | 341,000円 | 北海道は広大な土地と農業・漁業が盛んな地域で、建設業やインフラ整備の需要が高い |
東北地方 | 313,850円 | 東北地方は全国平均よりやや低い給与水準。 地域の主要産業は農業や林業であり、物流需要が都市部ほど高くない。 |
関東地方 | 349,750円 | 関東は日本の経済の中心地であり、物流や建設需要が高い。 特に東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)では都市開発やインフラ整備が活発で、案件数が多い。 |
北陸信越地方 | 333,000円 | 北陸信越は新潟や富山、長野など、雪が多い地域が含まれるため、冬季の除雪作業などが収入に影響を与える可能性がある。 |
中部地方 | 369,900円 | 都市部と地方部で給与格差があり、名古屋圏は特に高収入の傾向がある。 |
近畿地方 | 362,600円 | 経済活動が活発なため、給与水準も全国的に高い水準にある。 地域内の都市部と地方部で収入格差が見られる可能性がある。 |
中国地方 | 331,300円 | 年収が約325万円程度で、全広島や岡山などの都市部を中心に、物流や建設需要が一定。全国平均に近い給与水準。 |
四国地方 | 340,500円 | 工事案件やインフラ整備が収入の一部を支えている可能性がある。人口が少ないため、案件数が限られる場合も。 |
九州地方 | 341,000円 | 福岡を中心とした都市部では物流需要が高いが、地方部では案件が少ない。インフラ整備や公共工事が収入に影響を与える可能性がある。 |
沖縄 | 270,100円 | 全国で最も給与水準が低い地域。観光業が中心の経済構造で、建設業や物流の案件が限られる。 |
※2023年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態についてより、男性トラック運転者、一般事業の平均賃金を計算したものになります。
日当換算するとどのくらい?
ダンプ運転手の仕事は日給制の場合も多く、日給の相場は1万円~1.5万円程度です。月に20日稼働した場合、月収は20万円~30万円程度となります。繁忙期や夜間作業がある場合、車両の大きさ、運ぶものの種類によっては、さらに収入が増えるケースもあります。
運ぶものや車両の種類による収入の違い
ダンプ運転手の収入は、運ぶものの種類や使用する車両の種類によって大きく異なります。それぞれの特徴や収入の違いについて、詳しく見ていきましょう。
運ぶものの種類
ダンプトラックで運搬される一般的な商材について、主に3つのカテゴリーに分けて解説いたします。
- 土砂や建材
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ダンプ運転手の代表的な業務で、土砂や建材を工事現場や建設現場に運搬する仕事です。ダンプ運転手としては一般的な運搬業務であり、収入は平均的です。
- 廃棄物
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解体工事や建設現場で発生する廃棄物を処分場やリサイクル施設に運搬する仕事です。取り扱いに専門的な知識や許可が必要な場合があります。
廃棄物の運搬は特殊な案件となるため、収入が高めになることが多いです。
- 特殊な資材、危険物
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特殊な資材(鉄骨や大型機械部品など)、危険物(ガソリンや化学薬品など)などの運搬する仕事です。危険物を運搬する場合は「危険物取扱者」の資格が必要です。
専門性が高いため、一般的な土砂や建材の運搬よりも高収入が期待できます。
車両の種類
ダンプトラックの車両について、主に3つの種類に分けて解説いたします。
- 小型ダンプ(最大積載量は 2~3トン未満)
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普通免許や中型免許で運転できる車両で、主に住宅地や狭い現場で使用されるため、小規模な運搬作業に適しています。
小型ダンプの運転手の収入は平均的で、大型ダンプに比べるとやや低めです。
- 大型ダンプ(最大積載量は 6.5~11トン程度)
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大型免許を必要とする車両で、大量の土砂や建材を一度に運搬できるため、大規模な工事現場やインフラ整備の現場で使用されます。運搬距離が長い案件や、大量の荷物を運ぶ案件に対応することが多いです。
積載量は10トン前後が一般的で、小型ダンプよりも高収入が期待できます。
- トレーラーダンプ(最大積載量は 20~28トン程度)
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トレーラー型のダンプ車両で、大量の荷物を長距離運搬する際に使用されます。特に、港湾や工場、採石場などでの作業が多くみられます。「けん引免許」が必要であり、運転技術や経験も求められます。
大型ダンプの約2~3倍の積載量で、大型ダンプよりもさらに高収入が期待できます。
給料アップのポイント
ダンプ運転手の収入は、「運ぶもの」×「車両の種類」の組み合わせによって大きく異なります。
◎小型ダンプ × 土砂の運搬:収入は平均的
◎大型ダンプ × 廃棄物の運搬:収入は高め
◎トレーラーダンプ × 危険物の運搬:非常に高収入
小型ダンプよりも大型ダンプやトレーラーダンプの方が収入が高くなる傾向があり、運搬物でも変わってきます。以下では給料アップのポイントをまとめていますので、参考にしてみてください。
大型免許やけん引免許、危険物取扱者、産業廃棄物収集運搬業許可などの資格を取得することで、より高収入の仕事を受ける事が可能になります。
廃棄物や危険物の運搬、特殊な資材の運搬など、専門性の高い業務に携わることで収入を上げることが可能です。
大型車両や特殊な車両を扱う仕事は、経験が求められる場合が多いため、まずは小型ダンプなどで経験を積み、ステップアップをすることが大切です。
ダンプ運転手の仕事内容と働き方

ダンプ運転手は、建設現場やインフラ工事現場で、土砂や建材を運搬する重要な役割を担います。主な業務は、砂利・砂・土・コンクリート・アスファルトなどの資材を運び、現場の工事進行を支えることです。廃棄物や危険物(ガソリンや化学薬品など)の輸送を担当する場合もあり、取り扱いには特別な資格や厳格な管理が求められることもあります。現場によっては、早朝や夜間の勤務が発生し、運転技術だけでなく、現場の状況に柔軟に対応する力が必要です。
ダンプ運転手の1日のスケジュール(例)
- 出勤:会社に到着し、点呼を受けます。点呼では、体調確認やその日の運搬スケジュールの共有が行われます。
- 車両点検:運転するダンプカーの点検を行います。
- タイヤの空気圧、ブレーキ、ライト、油圧装置などに異常がないかを確認。
- 点検結果を記録し、異常があれば整備担当者に報告します。
- スケジュールに基づき、最初の積み込み現場に向かいます。
- 道路状況や天候によって移動時間が変わるため、余裕を持って出発します。
- 積み込み作業:建設現場や採石場、資材置き場などで資材を積み込みます。
- 重機オペレーターがショベルカーやフォークリフトで積み込むことが一般的。
- ダンプ運転手は積み込みの際、車両の位置調整や荷台のバランス確認を行います。
- 積み込みが完了したら荷物の固定や飛散防止シート(シート掛け)を確認します。
- 積み込んだ資材を指定された現場まで運搬します。
- 運搬物は土砂、砂利、アスファルト、コンクリート廃材などさまざま。
- 現場到着後、指示に従い荷下ろし作業を行います。
- ダンプカーの荷台を傾けて資材を降ろす作業(ダンプアップ)。
- 荷下ろしの際には周囲の安全確認を徹底します。
- 車内や現場の休憩スペースで昼食を取ります。
- 午後の作業に備えてしっかり休憩を取ることが重要です。
- 午後も同様に別の現場や同じ現場への運搬作業を行います。
- 午前中と同じ流れで、積み込みから運搬、荷下ろし作業を繰り返します。
- 現場ごとに搬入ルールや安全基準が異なるため、注意が必要です。
- その日のスケジュールによっては、もう1回運搬作業を行うこともあります。
- また、現場の進行状況によって待機時間が発生することもあります。
- 待機中は車両の清掃や次の作業の準備を行うことが多いです。
- 運搬がすべて終了したら帰社します。
- 帰社後は、車両の清掃や点検を行います。
- 荷台や車両の泥や資材の残りを洗い流し、翌日の作業に備えます。
- 点検では車両の異常がないかを確認し、必要があれば整備担当に報告します。
- 日報記入:その日の運搬内容や走行距離、燃料使用量などを記録します。
- 日報は会社の作業記録や運行管理に使用されます。
- 業務終了後、翌日のスケジュールを確認して退勤します。
ダンプ運転手の仕事はきつい?メリット・デメリットを徹底解説!

ダンプ運転手の仕事は、長時間運転や安全確認、天候の影響など「きつい」面がありますが、体力的な負担が少なく、一人で過ごす時間が多いなど、魅力的な部分もあります。この章ではダンプ運転手のメリットとデメリットについて解説します。
ダンプ運転手のメリット
- 体力面の負担が少ない
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ダンプ運転手の主な仕事は運転と荷物の積み下ろしの補助であり、重い荷物を手作業で運ぶことはほとんどなく、体力的な負担が少ないです。
- 一人の時間が多い
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運転中や待機中など、一人で過ごす時間が多いのが特徴のお仕事です。同僚や上司と一緒に作業する必要がないため、人間関係のストレスは少なめとなります。
ダンプ運転手のデメリット
- 収入が不安定になる可能性
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ダンプ運転手の収入は、現場の稼働状況や天候に大きく左右され、悪天候時は現場作業が中止になることも多く、その場合は仕事が休みになり、収入が減ることがあります。また、建設業界の景気や地域のインフラ整備の需要によっても仕事量が変動します。
- 安全面でのリスク
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ダンプ運転手には高い運転技術が求められます。万が一ミスをすると大きな事故につながる可能性があるため、常に周囲の安全に配慮する必要があります。
ダンプ運転手の給料を知り自分に合った働き方を選ぼう!

ダンプ運転手の仕事は、安定した需要があり、資格や経験次第で給料を増やすことができる職業です。中型免許や大型免許を取得することで、より多くの選択肢が広がり、給料を増やすことが可能です。
ただし、デメリット要素もありますので、この記事を参考に、自分のライフスタイルや目指す働き方に合った選択を検討してみてください。
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- 2023年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」について|全日本トラック協会
- ダンプ運転手の仕事の年収・時給・給料|求人ボックス.com
- 賃金構造基本統計調査|厚生労働省