
第一種運転免許と第二種運転免許の違いは?履歴書の書き方や就活に役立つポイントを解説!

運転免許といえば、多くの人が取得を目指す資格です。特に「第一種運転免許」と「第二種運転免許」は、取得する目的や仕事の幅を広げるうえで、重要な選択となるでしょう。
しかし、その違いや活用方法を具体的に知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。
本記事では、「第一種運転免許」と「第二種運転免許」の違いをわかりやすく解説します。さらに、免許を履歴書に記載する方法や、どのような仕事で役立つのかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ドライバージャーナルコラム編集部
配送・旅客ドライバー専門の求人サイトの「ドライバージャーナル」が運営する業界研究コラム「ドライバージャーナルコラム」の編集部です。ドライバー業界で働く際に必要な免許・資格から転職事情までありとあらゆる情報を発信しています。
第一種運転免許と第二種運転免許はどんな違いがあるの?取得方法や費用は?

日本の運転免許は大きく分けて「第一種運転免許」「第二種運転免許」「仮運転免許」の3種類に分類されます。
第一種運転免許は日本の公道で自動車・原動機付自転車(原付)を運転するための免許です。一方、第二種運転免許は旅客を運送する目的で、タクシーやバスなどの旅客自動車を運転するために必要な免許となります。
それぞれの目的や取得要件が異なるため、就活・転職の際は、自分に必要な免許を明確にすることが重要です。
第一種運転免許とは?
第一種運転免許は、一般的に個人が自家用車やバイクを運転するために必要な免許です。日常生活や趣味、通勤など個人利用が主な用途となります。運転する車両の種類により、必要な免許も分かれています。
第一種免許で運転できる車両の種類
免許の種類 | 運転できる自動車 |
普通免許 | 普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車 |
準中型免許 | 準中型自動車、小型特殊自動車、普通自動車、原動機付自転車 |
中型免許 | 中型自動車、小型特殊自動車、普通自動車、原動機付自転車 |
大型免許 | 大型自動車、小型特殊自動車、中型自動車、原動機付自転車、準中型自動車、普通自動車 |
大型特殊免許 | 大型特殊自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車 |
大型二輪免許 | 大型自動二輪車、小型特殊自動車、普通自動二輪車、原動機付自転車 |
普通二輪免許 | 普通自動二輪車、小型特殊自動車、原動機付自転車 |
小型特殊免許 | 小型特殊自動車 |
原付免許 | 原動機付自転車 |
牽引免許 | 取得している免許の範囲内で、車両総重量750kgを超える被牽引車をけん引可 |
第一種免許の取得方法
第一種免許は、教習所での課程をすべて終了し卒業した上で、運転免許試験場で本免許学科試験を受験し、合格すると免許証が交付されます。
教習は、仮免許の交付をめざす「第1段階」および卒業検定合格をめざす「第2段階」に分かれています。その他、適性検査を実施し、運転に必要な視力、聴力、運動能力、性格などを確認します。
費用は地域や教習所によって異なりますが、大まかな相場としては以下の表の通りです。
免許の種類 | 年齢 | 教習所の場合 | 合宿の場合 | 手数料 |
普通免許 | 18歳以上 | <2か月〜3か月> 約30万円~40万円 | <14日~16日> 約25万円~35万円 | 3,800円 |
準中型免許 | 18歳以上 | <2か月〜3か月> 約20万円~45万円 | <6日~10日> 約17万円~40万円 | 3,600円 |
中型免許 | 20歳以上 (普通免許等保有2年以上) | <1か月~2か月> 約15万円~35万円 | <3日~11日> 約12万円~35万円 | 3,600円 |
大型免許 | 21歳以上 (普通免許等保有3年以上) | <1か月~2か月> 約25万円~45万円 | <3日~11日> 約23万円〜45万円 | 3,600円 |
第二種運転免許とは?
第二種運転免許は、主に営業目的での旅客運送を行う際に必要な免許です。タクシーやバス、乗合車両を運転するために取得が求められます。第一種免許とは異なり、人を安全に輸送するための高度な技術と責任が求められるのが特徴です。
おもにタクシーやバスなど、営業目的での旅客運送が用途として挙げられます。
第二種免許で運転できる車両の種類
免許の種類 | 運転できる自動車 |
普通二種免許 | 旅客自動車(普通)、普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車 |
中型二種免許 | 旅客自動車(中型・普通)、中型自動車、普通自動車、準中型自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車 |
大型二種免許 | 旅客自動車(大型・中型・普通)、大型自動車、普通自動車、中型自動車、小型特殊自動車、準中型自動車、原動機付自転車 |
大型特殊二種免許 | 旅客自動車(大特)、大型特殊自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車 |
第二種免許の取得方法
第二種運転免許については、第一種免許より厳しい取得条件となります。
- 満21歳以上である
- 第一種運転免許取得後、運転歴が3年以上経過している
- 視力が両目0.8、片目0.5以上ある
- 信号の3色が判断できる
- 基本的な日本語の読み書きができ、理解できる
- 運転の際に、支障を及ぼす身体障害がない
- 10メートル離れたところでも、90デシベルの警音器が聞こえる
上記をすべて満たした方が、第二種運転免許を取得することができます。
実技・学科試験については第一種免許よりも難易度が高く設定されており、旅客運送についての知識も問われることになります。学科教習と技能教習(第1段階・第2段階)を受講後、卒業検定に合格した上で運転免許試験場で本免許学科試験を受験し、合格すると免許証が交付されます。
免許の種類 | 年齢 | 教習所の場合 | 合宿の場合 | 手数料 |
普通二種免許 | 21歳以上 (第一種免許の運転経歴3年以上) | <1か月程度> 約22万円前後 | <7泊8日~> 約19万円~ | 3,750円 |
中型二種免許 | 21歳以上 (第一種免許の運転経歴3年以上) | <1か月程度> 約28万円前後 | <3日~11日> 約25万円~ | 3,750円 |
大型二種免許 | 21歳以上 (第一種免許の運転経歴3年以上) | <1か月程度> 約32万円前後 | <3日~11日> 約25万円~ | 3,750円 |
令和4年5月13日、道路交通法改正により第二種免許受験資格の見直しがありました。特例措置として「受験資格特例教習」を受けることで「19歳以上かつ運転経験1年以上」の方も二種免許の取得資格を得られるようになりました。
(出典:警察庁ホームページ)


履歴書における運転免許の正しい書き方は?どのような点に注意すればいい?

転職・就活の際に必ず記入することになる履歴書では、運転免許はどのように書けばいいのでしょうか。記入時のマナーや注意点をまとめてみました。
正式名称を記載する
履歴書に運転免許を記載するときは、正式名称で丁寧に記載しましょう。省略して書いてしまうと、採用担当者から悪印象を持たれてしまう可能性があります。
・普通自動車第一種運転免許
・準中型自動車運転免許
・中型自動車運転免許
「普通免許」や「運転免許(AT限定)」といった略称ではなく、正式名称+AT限定の有無を記載することが大切です。企業によってはAT限定が不可の職種もあるため、限定条件もしっかり明記することが望ましいです。
また、正式名称で運転免許を記載した後は、1文字分のスペースを空けて「取得」と書くことを忘れないようにしましょう。
・令和3年4月 普通自動車第一種運転免許 取得
・令和5年6月 普通自動車第二種運転免許 取得
ちなみに、他の資格と併記する際は、まず運転免許を最初にまとめて書きましょう。その後続けて、取得年月順に他の資格を記入していきましょう。
履歴書に記載する免許を選ぶ
持っている免許をすべて履歴書に書く必要はありません。応募する仕事に関連性のあるものを優先して記載しましょう。応募時に、その仕事をする上で必要な資格があれば、必須要件を満たす免許を記載してください。たとえば運転が業務に関係する場合は「普通自動車第一種運転免許」などを記載します。
また、仕事に活かせる可能性がある場合は、関連しそうな免許を記載することも効果的です。(例:フォークリフト運転技能講習修了 など)
趣味で取得したものなど、仕事に関係のない免許は記載しなくても問題はありません。ただし、応募企業に関係している免許かどうかは一度吟味する必要があります。
いずれにしても運転免許は履歴書に正しく記載し、採用担当者に誤解のないように伝えることが大切です。
就活・転職における運転免許の活用ポイントは?どうアピールすればいい?

就活や転職活動において、運転免許は意外と大きな強みになります。とくに業種や職種によっては、必須資格として求められることもあります。
では、なぜ運転免許が有利に働くのか、そしてどのような仕事で活かせるのかを詳しく見ていきましょう。
運転免許が就活で有利になる理由
運転免許を持っていると、就活する上でどのようなメリットがあるのでしょうか。以下にまとめてみました。
業務での利用が求められる職種が多い
営業、配送、建設、医療・介護(訪問看護・訪問介護)など、車を使う仕事では運転免許が必須または歓迎されることが多いです。特に地方では移動手段として車が不可欠なため、免許を持っているだけで応募可能な求人の幅が広がります。
行動範囲が広がり、柔軟な働き方が可能
車を運転できると、通勤可能な範囲が広がり、選べる職場が増えます。また、会社によっては車通勤が前提のところもあり、免許がないと採用の対象外になるケースもあります。
業務の幅が広がり、キャリアアップにつながる
社用車を使った移動ができることで、営業や現場管理などの職種で活躍の場が広がります。将来的に管理職やリーダー職を目指す場合も、運転できることで任せられる業務が増え、評価につながる可能性があります。
会社側の負担が減るため、採用されやすい
企業は、免許取得のサポートや業務に必要な資格取得支援を行うことがありますが、最初から運転免許を持っている応募者のほうが教育コストを抑えられるため、採用時に有利になることがあります。
運転免許は、必須ではない場合でも、就活においてプラスに働く要素が多い資格です。特に地方や車を使う業務のある職種では大きな強みになり、応募できる仕事の幅も広がります。就職活動を控えているなら、取得を検討する価値が十分にあるでしょう。
免許を活かせる職種例
以下に、免許を活かせる職種の例を紹介します。
- 普通自動車第一種運転免許(AT限定含む)
-
営業職(ルート営業・法人営業など)
社用車で取引先を訪問する仕事が多く、必須または歓迎されることが多いです。配送・宅配ドライバー(宅配業・ルート配送など)
軽貨物や小型トラックでの配送業務に必須となります。AT限定でも可の場合もあります。訪問介護・訪問看護(介護士・看護師)
利用者宅への移動が必要となるため、車の運転が求められることが多いです。フィールドエンジニア・メンテナンス職(機械保守・設備管理など)
顧客先での機器メンテナンスや修理業務で社用車を利用するため、運転免許が必要となります。 - 中型・大型自動車免許
-
トラックドライバー(物流・運送)
運送会社やメーカーの物流部門で、荷物の運搬を行う仕事です。トラックの車種によって必要な免許が変わってきます。バス運転手(路線バス・観光バス)
旅客運送に携わる仕事で、大型二種免許が必要な場合もあります。 - 二輪免許(普通二輪・大型二輪)
-
バイク便・フードデリバリー
バイクで荷物や食事を届ける仕事です。近年では、都市部で需要が高まっています。郵便局員(バイク配達)
日本郵便の配達員など、バイクを使う仕事に必須となります。 - フォークリフト運転技能講習修了
-
倉庫作業員・工場勤務(物流倉庫・製造業など)
倉庫や工場で荷物の積み下ろしをする際に活躍する免許です。取得していると重宝されます。
運転免許は、営業・配送・介護・エンジニア職など幅広い職種で活かせます。特に物流・運送・訪問系の仕事では必須になるケースが多いため、取得しておくと就職の幅が広がります。
本記事のまとめ!自分に合った免許を選んで就活を有利に進めよう!

第一種免許と第二種免許の違いや、それぞれの特徴について詳しく解説してきました。免許の種類によって適用される職種や活かし方が異なるため、就職活動では自分のキャリアプランや希望する職種に合った免許を取得することが重要です。
また、履歴書に記載する際は正式名称を使い、必要に応じてAT限定の有無を明記するなど、適切な書き方を意識することで、採用担当者に正しくアピールできます。就活で免許を最大限に活用し、希望する職種への採用を有利に進めていきましょう。
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