ごみ収集の仕事はキツイ?仕事内容や必要な免許・年収などをご紹介!
ごみ収集の仕事は、人が生活していく上で必ず発生するごみを回収し、地域の清潔さを保つために必要なお仕事です。社会にとってなくてはならないお仕事ですが、詳しい仕事内容を知る機会はあまりないでしょう。ごみ収集の仕事は、公務員として従事される方と民間企業に雇用される方に分けられます。
この記事ではごみ収集の仕事について詳しい仕事内容や給料、働く上での公務員と民間の違いなどを解説します。
ドライバージャーナルコラム編集部
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ごみ収集の仕事とは?どんな種類があるの?
ごみ収集の仕事は収集するごみによって「一般廃棄物運搬業」と「産業廃棄物運搬業」の2つに分かれます。詳しく見てみましょう。
一般廃棄物運搬業
一般廃棄物とは、家庭内から廃棄されるごみや、店舗や会社から出る紙ごみ・生ごみなど(産業廃棄物以外の廃棄物)を指します。 担当エリアのゴミステーションを巡回し、ごみを集めるのがおもな仕事です。同じルートを巡回することが多いので、すぐに道を覚えられるのが特徴です。
産業廃棄物運搬業
産業廃棄物とは、工場や医療現場などから廃棄されるごみのことです。具体的には、工業製品の製造過程における金属のくずや、建築現場のがれき、酸やアルカリ等化学系の廃棄物などを指します。 専用の収集車を使用したり、専門的な知識が求められることもあります。
ごみ収集の仕事の流れは?必要な免許もご紹介
ごみ収集のおもな仕事内容は、「ゴミステーションを巡回して集積車にごみを積んでいく作業」と「回収したごみをクリーンセンターに搬入する作業」に大別されますが、他にも付随するさまざまな業務があります。詳しく見ていきましょう。
1日の流れ
以下に、基本的なごみ収集作業の流れを紹介します。
- 点呼・アルコールチェック・体調確認を行い、車に異常がないか確認して、出発
- 担当エリアに到着したら、ゴミステーションを巡回してごみの収集作業を行う
- 収集作業時には分別のチェックも同時に行う。分別されていないごみは回収ができない
- ごみ収集車がいっぱいになったら、クリーンセンターに搬入
- 担当エリア内で2~4を繰り返し、終了したら帰社。車庫に車を戻す
- 車両の手入れや後片付け・清掃を行う
- 日報を記入して事務所に提出したら、退勤
回収先では、市民の方とすれ違ったり、ときには直接接する機会があります。ごみ収集は地域性の高いお仕事です。誠実な行動を通して地域の方々に信頼していただくことも大切です。
ごみ収集の仕事に必要な免許
ごみ回収用のパッカー車を運転するには特殊な免許は不要ですが、最軽量クラスの2tパッカー車でも、準中型免許が必要となります。 業界でおもに使用されているのが3t・4tクラスのパッカー車なので、中型免許以上を持っていることが好ましいでしょう。
ちなみに、流通しているパッカー車の多くがMT(マニュアル)車のため、AT(オートマチック)限定免許では運転できないことの方が多いです。
パッカー車の運転免許については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ごみ収集の仕事はキツイ?働く上でのメリット・デメリットは?
ごみ収集の仕事はいわゆる「3K(きつい・汚い・危険)」の仕事と思われがちですが、実際のところはどうなのでしょうか。働く上でのメリット・デメリット両方の側面から見ていきましょう。
ごみ収集の仕事のメリット
1.残業が少ない
毎日ごみを収集する時間は決まっているため、始業・終業時間は一定です。朝は早いですが、その分仕事が早く終わり、残業も少ない傾向にあります。夕方からの時間を自由に使いたい方や、家族との時間を大切にしたい方におすすめのお仕事です。
2.未経験でも従事しやすい
収集車を運転するための免許さえ取得していれば、未経験でもスタートしやすいのがメリットです。ごみ収集の仕事は決まったルートを回る収集作業なので、ルーティンワークが多いです。廃棄物処理場での手続きなどで多少コミュニケーション能力が必要ですが、慣れていけばすぐに活躍できます。
3.仕事の安定性が高い
ごみは家庭や企業から毎日出続けるものなので、需要が常に一定であり、将来も継続的に働くことができます。また、ごみ収集の仕事は社会への貢献度が高く生活に欠かせない仕事なので、やりがいと安定性を両立させることができるところも魅力です。
ごみ収集の仕事のデメリット
1.汚れるうえに体力を要する
ごみ収集の仕事においては、服や手が必然的に汚れることになります。ときには嫌な匂いがするものも扱わなければなりません。また、収集車に重いごみ袋をいくつも投入するため、体力を要する仕事です。汚れることを避けたい方や、体力に自信がない方には向かないでしょう。
ちなみに、社内にシャワー室を設置している会社が多く、汚れや疲れをある程度会社で落として帰宅することができます。ごみ収集のお仕事を探す際は、こうした福利厚生面も確認してみるとよいでしょう。
2.天候や季節に左右される
屋外のごみを回収するため、雨や雪の日の作業は大変です。水が袋に入って重くなったり、風でごみが飛ばされたりすることがあります。また、夏は雨が多いうえにごみの匂いがきつくなります。冬は気温が低くなり、路面凍結のおそれもあるので注意が必要です。
3.早朝から業務がある
ごみ収集の仕事は朝が早く、はじめのうちは生活リズムを整えることに苦労することがあります。とくに冬場は、まだ日が昇らないうちに回収を始めるケースもあるので、寒い上に事故のリスクも高くなります。早起きが苦手な方には向かない可能性があるでしょう。
ごみ収集の仕事の年収はどれくらい?民間と公務員で収入の違いはあるの?
ごみ収集作業員としての働き方は、民間企業に勤務するものと、公務員として勤めるものの2種類があります。公務員としてごみ収集をするには、各自治体が実施している公務員試験を受けることになります。
民間企業と公務員で収入の差はあるのかを見ていきましょう。
公務員として働く場合の年収
勤務する自治体によって差がありますが、資料によると令和4年4月時点での全地方公共団体平均で月給402,349円、賞与1,578,117円、年収6,406,305円となっています。
参考:総務省 「令和4年4月1日地方公務員給与実態調査結果」
民間企業で働く場合の年収
こちらも働く企業によって差がありますが、世界最大の求人検索エンジン「Indeed」の平均給与検索の結果によると 月給269,596円、年収3,807,764円となっています(2024年10月時点)。
参考:Indeed「給与検索」
上記を比較してみると公務員の方が給与が高く、それに伴い年収も高くなっています。 ただし、公務員としてごみ収集の仕事をする場合は「技能労務職員」という形の採用となり、管理職手当が支給されない(管理職という職位はない)ので、給料が上がりにくいというデメリットがあります。
高収入を目指すのであれば、公務員試験にチャレンジしてみるのも手ですが、民間企業に長く勤めてキャリアを積んでいくことも効果的といえるでしょう。
本記事のまとめ!ごみ収集の仕事を理解して転職の選択肢にしよう
ここまで、ごみ収集の仕事について詳しい仕事内容や給料、働く上での公務員と民間の違いなどを解説してきました。
業務の性質上「3K」と言われがちではありますが、社会貢献度が高く、人に喜ばれるお仕事でもあります。また、未経験から従事できる上、安定性が高いので長く続けていくことができます。
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- 職業情報提供サイト「jobtag(ジョブタグ)」|厚生労働省
- 準中型免許Q&A| 公益社団法人 全日本トラック協会
- 廃棄物処理事業における労働安全衛生対策の強化について|環境省